一見すると遠い異国の出来事に見えるが、日本への実害もすでに表れ始めている。最も顕著なのが北米発着の航空路線だ。大気中の濃密な煙煙と乱気流を避けるため、太平洋を渡る国際貨物便・旅客便のルート変更や遅延が常態化している。
さらに経済的な打撃も無視できない。カナダ産の建築用木材(SPF材)の供給網が途絶することで、国内の住宅建設コストへの跳ね返りが危惧されている。また、菜種や小麦といった農作物の生育環境悪化や物流遅延が、日本の食卓における食品価格の上昇圧力となる懸念も強まっている。北太平洋の気象パターンが乱れることで、今夏の日本列島の天候にも変調をきたす恐れが指摘されている。