作中で描かれる花火大会のシーンは、二人の関係性を語る上で極めて美しい象徴として刻まれている。病気のために外に出られず、行事すら諦めていた恋雪に対し、狛治が背負って見せた夜空の大輪。そこで交わされた「来年も、再来年も一緒に行こう」というささやかな約束は、社会から見捨てられ、罪人として生きてきた狛治にとって初めての「生への祝福」だった。
花火の一瞬の煌めきは、その後に訪れる悲劇の暗闇をよりいっそう際立たせる。一瞬で奪われた幸福の対比があまりにも鮮烈であるからこそ、観客は彼が抱えた絶望の深さを我が事のように追体験してしまうのだ。SNS上でも「あの花火のシーンだけで涙が止まらない」「約束の重みが切なすぎる」といった声が爆発的に拡散している。