コーセーの最上位ブランドである「コスメデコルテ」は、単なるスキンケア製品の枠組みを超えた存在として知られています。そのブランド価値を確固たるものへと押し上げた立役者こそが臼田郁代でした。
彼女が重視したのは、スペックによる差別化ではありませんでした。化粧品がもたらす情緒的価値、すなわち「肌が変わることで得られる自己肯定感」をいかに顧客に届けるかという視点です。
価格競争に巻き込まれない絶対的なアイデンティティの構築。パッケージデザインからテクスチャー、香りに至るまで、一切の妥協を排した製品づくりを指揮しました。妥協を許さない姿勢が、百貨店カウンターでの強固な顧客ロイヤリティへと結びついたのです。