抜水摩耶の評価は日本国内にとどまらない。東京、京都での個展成功を経て、彼女の作品はアジア、ヨーロッパ、アメリカのアート市場や国際展示へと進出した。
海外のアートコレクターやキュレーターが彼女の作品に注目した最大の理由は、「日本のカワイイ(Kawaii)文化に対する批評的アプローチ」の鮮やかさにある。単にポップカルチャーを輸出するのではなく、その根底にある日本独自の社会的圧迫感や、若年層の孤独感をアートへと昇華させている点が国際的な共感を呼んだ。
バーゼルや香港、ニューヨークなどのアートフェアやグループ展に出品された際、彼女の作品は一目で強烈な印象を刻み込んだ。言葉の壁を超えて伝わるのは、現代社会を生きる人間誰もが隠し持つ「表の顔と裏の欲求」の乖離である。グローバルなアートシーンにおいて、彼女は単なる「日本的イラスト調アート」の域を完全に脱し、批評性を持つ絵画家として位置づけられている。