鹿児島には古くから「郷中(ごじゅう)教育」と呼ばれる、先輩が後輩を指導し互いに高め合う地域独自の教育伝統が存在する。この精神は、現代の高校陸上部の中にも脈々と生きている。
チームの主力を担う上級生が下級生の走りを分析し、アドバイスを送る。自主性を重んじる練習風景は、指示待ちの選手を作らない。自ら考えて課題を発見し、それを克服するためのトレーニングを選択する能力が、鹿児島出身の選手には備わっている。
指導者たちの熱量も特筆すべき点だ。科学的な知見を積極的に取り入れつつも、泥臭く泥にまみれて選手と向き合う。熱血でありながら冷徹なデータ分析を併せ持つ名将たちが、才能の芽を大きく開花させている。