身寄りのない単身シニアが多い西成区において、最大の課題は「孤立死」の防止である。この問題に対処するため、地域のクリニックや訪問看護ステーション、ケアマネジャーが緻密な情報共有ネットワークを構築している。
訪問診療を行う医師たちは、患者の病状だけでなく生活環境や精神的な変化にも目を配る。薬が飲めているか、ゴミが溜まっていないかといった日常の些細なサインを見逃さない。万が一、体調が急変した場合でも、24時間体制の緊急連絡网が稼働し、迅速な救急搬送や処置を可能にしている。
さらに、地域包括支援センター(さわやかセンター)が中心となり、医療・介護・福祉の専門職がチームを組んで一人ひとりのシニアを多角的に支える。孤立を防ぎ、最期まで住み慣れた街で自分らしく暮らすための包括的な枠組みがここにある。