ゲームエンジンが次世代規格に移行し、超高精細なレイトレーシングや可変リフレッシュレートが標準化した現在、脳が受ける視覚的刺激は限界を超えつつある。目は「自分自身が激しく動いている」と認識しているのに、耳の奥にある三半規管は「座って静止している」と脳に伝える。この強烈な情報の不一致こそが、自律神経をパニックに陥らせる原因だ。
特に最近のFPSやオープンワールド作品に導入されている「カメラの揺れ(ヘッドボブ)」や「モーションブラー」は、リアルさを追求するあまり、プレイヤーの脳をダイレクトに攻撃する。グラフィックが現実味を帯びれば帯びるほど、私たちの脳はだまされやすく、そして皮肉にも酔いやすくなっているのだ。