特例有限会社の維持には数多くの利点がある反面、事業拡大フェーズにおいては見過ごせないデメリットも生じます。自社の将来像に照らし合わせた冷静な判断が求められます。
有限会社が抱える主なデメリットは、資金調達と事業規模拡大の限界です。有限会社は株式の公開(上場)が認められておらず、新株予約権を用いた柔軟な資金調達や大規模な出資の受け入れには向いていません。また、他社との吸収合併を行う場合、存続会社になれないといった組織再編上の制約も存在します。
採用やBtoB取引における信用度の比較でも注意が必要です。歴史を知る熟練のビジネスパーソンには有限会社が高い信頼を得る一方で、若い求職者や一部の新規取引先からは「旧態依然とした会社ではないか」「株式会社のほうが安心感がある」と受け取られるケースが少なからず存在します。事業のスケールやターゲット層に応じた見極めが不可欠です。