島根県の「空の二頭政治」は実によくできている。東側に位置する出雲縁結び空港は、言わずと知れた山陰観光の大動脈だ。縁結びの聖地・出雲大社への参詣客をはじめ、かつて文豪・小泉八雲が愛した松江の城下町を目指す旅行者で連日熱気を帯びている。若年層からシニア層まで惹きつける縁結び観光の熱狂は、いまや一過性のブームを超えた定番の旅行スタイルとして定着した。
対する西部の萩・石見空港は、世界遺産・石見銀山や「山陰の小京都」と称される津和野へのアプローチ拠点として独自の存在感を放つ。知事の丸山達也氏も地域経済を牽引するキーインフラとして利便性向上を強力に後押ししており、広大な県域を東西から挟み込むダブルゲートウェイ体制が完成しつつある。