多くの読者が涙し、今なお語り継がれるのが、無一郎と玄弥の壮絶な最期だ。わずか14歳の無一郎が、自らの命を顧みず黒死牟に刃を突き立てる姿。そして、鬼の力を取り込んでまで兄を守ろうとした玄弥の執念。彼らの犠牲がなければ、この戦いに勝利することは不可能だった。
少年漫画において、主要キャラクターがこれほど容赦なく命を落とす展開は珍しい。しかし、その死は決して無駄死にではない。彼らの遺志は、生き残った者たちへと託される。実弥が弟の崩れゆく体を抱きしめ、絶叫するシーンは、読む者の胸を締め付ける。血の繋がった兄弟だからこその、痛切な愛がそこにはあった。