歴史の紐を解くと、この地が秘める宗教的・文化的な価値の深さに改めて驚かされる。広島県東広島市の豊かな自然に囲まれたこの寺院は、格式高い真言宗の伝統を脈々と今に伝える古刹である。
寺伝によれば、平安時代初期に宗派の開祖である弘法大師 空海がこの地を訪れ、修験の場として草庵を結んだことが開基の始まりとされる。本堂に祀られた本尊や数々の仏像、貴重な古文書群は、当時の密教文化の高まりを雄弁に物語る。近年では歴史的価値の高さから文化庁の文化遺産活用事業や保存修復の対象としても選定され、その歴史的意義の保全と次世代への継承作業が官民一体となって進められている。