渡米後の生活舞台となったのは、世界のセレブリティが集うビバリーヒルズだった。伝統的な和の世界から一転、ハリウッドの第一線で戦う夫を支える生活は、決してみかけほど平坦なものではなかった。言語や文化の違いに直面しながらも、玉美さんは持ち前の度胸と細やかな配慮で家庭を守り抜いた。
現地での暮らしを知る関係者によれば、彼女は極めて静かで物腰柔らかでありながら、芯の強さを秘めた女性だという。ハリウッドの社交場でも、京都の芸妓時代に培った洗練されたマナーと立ち振る舞いで、周囲の映画関係者から高い評価を得ていた。夫が立ち上げたジャパン・アクション・クラブ(JAC)の海外展開や作品出演を陰から力強くバックアップしたのが、ほかならぬ彼女だった。