竹脇無我は、ドラマ『姿三四郎』や『だいこんの花』など数々の名作で主演を務め、昭和を代表する二枚目俳優として確固たる地位を築きました。しかし、父と同じように誠実で責任感の強い性格であった無我もまた、40代半ばから重度のうつ病を発症し、長年にわたる闘病生活を経験することになります。
無我は後に自著『うつへの復讐』の中で、若くして命を絶った父・昌作への思慕と、自らが同じ病魔に苦しめられた壮絶な葛藤を赤裸々に告白しました。父の死から逃げずに立ち向かい、病を克服して舞台復帰を果たした息子の姿は、多くの人々に勇気を与えました。
2011年に竹脇無我が67歳でこの世を去った際も、天国の父・昌作との魂の絆が改めてメディアで大きく報じられました。時代を駆け抜けた父と子それぞれの苦闘と栄光は、今なお色褪せない人間ドラマとして語り継がれています。