「盗まれても車両保険でカバーすればいい」という甘い考えも、現在の保険業界では通用しなくなりつつある。2026年より大手損害保険各社が導入を進める新約款では、ホイール盗難の際、標準的な防犯措置を怠っていた場合、過失割合が認定されて自己負担額が増額されるケースが増えている。
さらに深刻なのは、取り外しの際にジャッキが外れ、ブレーキローターやサスペンション、あるいはEVのバッテリーパック底面に車体が落下して破損する二次被害だ。これらは単なるパーツの盗難にとどまらず、修復不可能なフレーム損傷を招く。保険金が支払われたとしても、愛車の資産価値は暴落し、手元に残るのは膨大な事務手続きと精神的ダメージだけである。