「この音がたまらない」。スマートフォンの画面越しに響く、心地よい高音の咀嚼音。マイクが拾う「カリッ、コリッ」という澄んだ音が、Z世代を中心に中毒的な人気を集めている。きっかけは海外のフード系クリエイターが投稿した短尺動画だった。中国で「貢菜(ゴンツァイ)」と呼ばれるステムレタスの乾燥加工品を味付けして食べる動画が、瞬く間に数百万回再生を記録したのだ。
音を楽しむエンターテインメントとして食を捉える傾向は、ここ数年で完全に定着した。とりわけ湿感のない軽快なサウンドは、脳に直接快感を与える「音覚体験」として若者たちの関心を集める。スーパーの乾物コーナーや輸入食品店では、入荷後すぐに売り切れる現象が相次いでいる。