西郷の自決を知った東京の新政府内閣は、反乱の鎮圧に安堵する一方で、複雑な空気に包まれました。とりわけ幼馴染であり、維新を共に成し遂げた盟友・大久保利通の受けた精神的打撃は計り知れないものでした。
大久保は西郷の訃報に接した際、西郷から生前に届いていた手紙を握りしめ、人目も憚らず号泣したと伝えられています。「今日の日本の基礎を築いたのは西郷である」と語り、自らの手で友を死に追いやった苦悩を背負い続けた大久保。その彼もまた、西南戦争のわずか8カ月後、東京・紀尾井坂にて不平士族の凶刃に倒れることになります。
二人の巨頭の相次ぐ死によって、武力による士族反乱の時代は完全に幕を閉じ、日本は立憲制と近代国家への道を急速に進めていくことになりました。