「偽薬(プラセボ)」を本物の薬と信じて飲むと、実際に病気が治ってしまうプラセボ効果。これもまた、かつては「気のせい」で片付けられていた現象だ。しかし、最新の脳機能イメージングは、プラセボを摂取した患者の脳内で、モルヒネに匹敵する鎮痛効果を持つ内因性オピオイドや、快楽物質であるドーパミンが実際に大量分泌されていることを証明した。
これは、人間の「信じる力」が、脳という超高性能な製薬工場を稼働させるトリガーになることを意味している。私たちは、自分自身の体内で最も強力な薬を作り出す力を、最初から持っているのだ。