近年、後方カメラの映像を液晶画面に映し出すデジタルインナーミラーの普及が急速に進んでいる。同乗者や積載物で後方視界が遮られないという絶大なメリットがある一方で、従来の鏡とは異なる「視度調整」の課題も浮上している。
光学鏡と異なり、液晶画面を見る際は目の焦点位置が手前のモニターに固定されるため、遠方の道路から画面へ視線を移す際に瞬時のピント合わせが必要となる。特に中高年ドライバーにおいては、焦点調節の遅れが眼精疲労や判断の遅れにつながる場合がある。最新のディスプレイ設定では、画面の明るさやコントラストを過度に上げず、実際の外光に近いトーンに調整すること、さらには必要に応じて光学鏡モードと使い分ける柔軟性が求められる。