実は、大人が赤ん坊の役割を演じる文化は日本固有のものではない。欧米では「ABDL(Adult Baby / Diaper Lover)」という大規模なコミュニティが長年にわたり存在し、海外の主要メディアでも度々その心理的背景が特集されてきた。
しかし、日本における展開には独自の文脈が存在する。欧米のABDLがアイデンティティやライフスタイルの一部として深く根付いているケースが多いのに対し、日本のユーザーは「超高ストレス社会からの逃避」「一時的なデジタルデトックス」としての側面が極めて強い。遊びと現実の境界を明確に区切り、必要なときだけ「無防備な赤ちゃん」に戻るというスタイルは、多忙な現代日本人の生存戦略とも合致している。