焼きラーメンのルーツは、昭和30年代半ばの福岡市天神に構えていた屋台「小金ちゃん」の初代店主が考案したまかない料理に遡ります。夏の暑い時期にスープの熱いラーメンが敬遠された際、常連客のために「冷水で締めた茹で麺を鉄板で豚骨スープや特製ソースと絡めて炒めた」ことが始まりと記録されています。
多くの人が混同しがちな焼きそばとの決定的な違いは、加熱のプロセスと味の染み込ませ方にあります。焼きそばは「蒸し麺」の表面を油でコーティングしながらソースを絡めるのに対し、焼きラーメンは「茹でた生麺や乾麺に濃厚な豚骨スープを芯まで吸わせる」という煮込み炒めの技法を用います。スープの旨味を凝縮させた麺に、焦がしソースの香ばしさと脂のコクが一体化することで、唯一無二の濃厚な口当たりが完成するのです。