仙台駐屯地の最大のアイデンティティは、東北6県(青森・岩手・秋田・宮城・山形・福島)の防衛警備・災害派遣を指揮する「東北方面総監部」が所在している点にあります。第6師団(山形・宮城・福島)および第9師団(青森・岩手・秋田)をはじめとする隷下部隊を統括し、約1万数千名の隊員を束ねる東北の最高司令塔です。
その歴史は古く、戦前は旧日本陸軍の兵器製造拠点であった「東京第一陸軍造兵廠仙台製造所」として稼働していました。終戦後の1945年秋からは米軍が進駐し「キャンプ・センダイ」として接収・使用された経緯を持ちます。その後、1957年(昭和32年)に日本側へ全面返還され、1960年(昭和35年)の東北方面隊創隊に伴い、方面総監部がこの地に置かれました。
近代における仙台駐屯地の存在感を日本中に知らしめたのが、2011年3月の東日本大震災です。同駐屯地は陸海空自衛隊による初の大規模統合任務部隊「JTF-TH(Joint Task Force-Tohoku)」の総司令部となり、未曾有の国難に対して10万人規模の災害派遣作戦を指揮・展開しました。近年多発するゲリラ豪雨や豪雪災害、大規模地震においても、リアルタイムで各部隊に指示を出す「東北の防災・減災の要」として進化を続けています。