長い歳月の中で風雨にさらされてきた木造伽藍や古文書群を守るため、行政と地域社会が一体となった保存事業が本格化している。文化庁の指導のもとで実施される解体修理や免震対策には、日本が誇る宮大工の伝統技術が惜しみなく投入されている。
また、地域の歴史的ストーリーを国内外へアピールする日本遺産認定プロジェクトにおいても、密教文化の精華を伝える重要拠点として位置づけられた。石垣の補修や参道のバリアフリー化など、文化財としての真正性を損なうことなく受け入れ環境を整える取り組みが進められている。
寺院関係者は「先人から預かった宝をそのまま次の千年に引き渡すことが私たちの責務」と語り、祈りの空間を未来へ継承するための地道な保全活動に力を注いでいる。