四国地方でも屈指の景勝地として知られる香川県の五色台。しかしその美しさの裏側には、半世紀近くにわたり語り継がれる暗い影が潜んでいる。ネット上で県内最恐の噂と称される理由は、山中に点在する廃ホテル「ホテルサンローレンス」や、ぽつんとたたずむ古びた電話ボックスにまつわる閲覧注意の目撃証言だ。
深夜、旧道沿いの電話ボックスから誰もいないはずのダイヤル音が響いたという報告や、廃屋の割れた窓辺から誰かがこちらを見下ろしていたという怪奇現象の証言が後を絶たない。現地調査を敢行した取材班は、深い霧の中に静まり返る廃墟の異質な佇まいを確認した。地元でささやかれる禁断の噂の裏側には、昭和期の観光開発の光と影、そして風化した建造物が放つ独特の威圧感が存在していた。