メジャーシーンの華やかなヒットチャートの裏で、今最も熱い視線を集めているのが邦楽インディーズの存在だ。自宅のベッドルームで制作されたローファイな楽曲や、ライブハウスを中心に口コミで広まった名作が、一夜にして世界へ届く時代になった。大掛かりなプロモーションを介さず、純粋な楽曲の力だけで勝負するインディーズアーティストの楽曲には、商業主義とは無縁の泥臭い美しさが宿る。
深夜、暗い部屋で一人静かに聴きたくなるような隠れた名曲たち。それらは大衆に向けたメッセージではなく、「あなた一人」に向けて歌われているかのような切実さを帯びている。こうしたDIY精神溢れるトラックが、TikTokやInstagramのストーリーを通じてリスナー同士の手で語り継がれ、じわじわとチャートを駆け上がっていく現象は、今の音楽カルチャーの醍醐味と言える。