リレーの勝敗を左右するもう一つの重要要素が、緻密に計算された走順の組み合わせです。世界陸上男子リレー走順と区間配置には、各選手の特性を極限まで引き出すための明確なセオリーが存在します。
歴代の配置セオリーと求められる特性は以下の通りです:
- 1区(スタート・カーブ):リアクションタイムが鋭く、鋭角なカーブ加速に長けた職人タイプ(山縣亮太選手や坂井隆一郎選手など)。
- 2区(最長直線・エース):受け渡しの両方を行い、実質120m以上を駆け抜けるトップスピード保持者(飯塚翔太選手やサニブラウン・アブデル・ハキーム選手など)。
- 3区(カーブ巧者・テクニシャン):遠心力に耐えながら正確なバトンワークをこなす曲線走のスペシャリスト(高平慎士選手や桐生祥秀選手など)。
- 4区(アンカー・勝負強さ):単独走での加速力と混戦を制する強いメンタルを持つスプリンター(朝原宣治選手やケンブリッジ飛鳥選手など)。
世界陸上男子リレー歴代メンバーの選考過程では、単なる日本選手権の順位だけでなく、バトンパスの相性や直前のコンディション、ゾーン内でのスピード適性が徹底的に評価されます。東京2026世界陸上リレー代表選考においても、個々の持ちタイム以上に「チームとしての最高到達スピード」を重視した選考基準が厳格に適用されました。