『にほんごであそぼ』の真骨頂は、敷居が高いと思われがちな古典芸能の敷居を一気に引き下げた点にあります。
特に話題を呼んだのが、歌舞伎役者・中村勘九郎氏と、その息子である中村勘太郎氏、中村長三郎氏の親子共演です。勘九郎氏が見せる歌舞伎の「見得」や「六方」の力強い動き、そして勘太郎氏や長三郎氏が幼少期から見せた堂々たる所作は、古典芸能が持つダイナミズムをダイレクトに茶の間に届けました。
さらに、人形浄瑠璃文楽からは六代目・竹本織太夫氏(出演当初は豊竹咲甫大夫)や三味線奏者の鶴澤清介氏が出演し、義太夫節のリズムと言葉の抑揚を解説。落語界からは柳家花緑氏や桂宮治氏、講談界からは神田山陽氏が登場し、テンポの良い語り口で日本語のリズムの心地よさを実演しました。
日本の重要無形文化財を担うトップクリエイターたちが一堂に会したこの試みは、教育番組の歴史における金字塔と称されています。