新宿の都市形成において、かつての富久町地区第一種市街地再開発事業が果たした役割は極めて大きい。防災構造の格段の向上と大規模な居住街区の創出は、都心の再生モデルとして称賛を浴びた。しかし、2026年を契機として動き出した新たな拡張・再編計画は、かつての事業で取り残された残存エリアに再びスポットライトを当てている。
東京都庁の都市整備局関係者によれば、新宿区の吉住健一区長をはじめとする自治体側も、防災拠点としての機能強化と歩行者ネットワークの整備を強力に推進する意向を示している。さらに、かつて六本木や虎ノ門で都市の景色を一新させた森ビル株式会社などの大手デベロッパーの動きを意識した、高度都市利用の打診が水面下で進められているという。単なる民間開発の域を超えた、行政と民間のパワーゲームが始まっている。