日本の温泉や浴場を管轄する根拠法である公衆浴場法では、伝染性の疾患にかかっている者の入浴制限などが定められているが、生理そのものを一律で禁止する明文規定はない。しかし、現場の運用は施設ごとの判断に委ねられているのが実情だ。
日本温泉協会の担当者や全国の日帰り温泉施設の経営者に取材を試みると、現場の本音が浮かび上がってくる。多くの施設では「生理中の大浴場利用は控えてほしい」とマナーとして掲げていることが多い。これは、万が一の経血漏れによる浴槽の汚染や、他の入浴客からのクレームを避けるためだ。たとえタンポンを使用していても、紐を伝って湯船の水が体内に入り込んだり、経血がわずかに滲み出たりするリスクを完全には否定できない。