志村の笑いの原点には、言わずと知れた国民的グループ「ザ・ドリフターズ」での修行時代がある。いかりや長介の厳格な指導のもと、音楽とコントを融合させたスケールの大きな笑いを身体に叩き込んだ志村。その盟友である加藤茶との息の合った掛け合いは、まさに息つく暇もない名人芸だった。
『8時だョ!全員集合』で培われたライブ感と舞台装置のダイナミズムは、独立後の看板番組『志村けんのだいじょうぶだぁ』へ見事に継承された。加藤茶がボケをかまし、志村が太鼓を持って割り込む絶妙なコンビネーションは、ドリフ時代からの阿吽の呼吸があってこそ成立したものだ。
二人がカメラの前で見せる表情の緩急や、太鼓の音に合わせたキレのある動きには、長年お笑い・バラエティ業界のトップを走り続けてきた者だけが持つ圧倒的な存在感が宿っていた。