全20話のラストを飾る最終回「運が良ければ別れの時」は、本作らしいエスプリと美学が凝縮された名エピソードとして語り草になっています。
最終回において、麻生探偵事務所の面々は過去最大の懸賞金がかかった巨大事件に挑みます。幾重の危機を乗り越え、持ち前のチームワークで事件を見事に解決したメンバーたちは、ついに夢にまで見た莫大な報酬を手に入れ、長年の借金を完済して山分けするはずでした。
しかし、ドラマは一筋縄では終わりません。最後の最後で思いも寄らぬ落とし穴が待っており、大金は一瞬にして灰燼に帰してしまいます。借金生活から抜け出す夢は儚く散り、事務所は一時解散の危機を迎えますが、メンバーたちの表情に悲壮感は一切ありませんでした。「運が悪けりゃ死ぬだけさ」と互いに笑い合い、軽口を叩きながらそれぞれの明日へと軽やかに歩き出していく幕切れは、ハードボイルドな男たちの生き様を感じさせる最高のエンディングとなりました。