オフィスのPC画面の前で、ため息をつく社員は少なくない。「高橋」と「髙橋」の違いだけで、VLOOKUP関数がエラーを吐き出す。この小さな文字の差異が、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を足元から揺るがしている。
日本の人名や地名には、歴史的な背景から無数の異体字が存在する。システムから出力した生データをそのままエクセルに流し込むと、人間には同じに見える文字が、システム上は「全く別のデータ」として認識されてしまうのだ。結果として、重複データの発生や、集計漏れといった致命的なミスに繋がっている。