体験者がいなくなる時代を見据え、新たな動きも加速している。今年、武道館の参列者の中には、自ら手を挙げて参加した高校生や大学生の姿が目立った。彼らの多くは、祖父母から聞いた断片的な語りや、残された手紙・遺品を手がかりに、自らの言葉で戦争を語り継ごうと活動している。
「直接体験していない私たちが語ることに、最初は迷いがありました。でも、引き継がなければ記憶は完全にゼロになってしまう」。追悼式に参列した20代の女性は力強く語る。実体験を持たない世代が歴史を語る難しさを抱えながらも、資料の検証や遺族への取材を重ね、次世代の「伝承者」としての役割を模索する取り組みが全国で広がっている。