当時のテレビ報道は、首相官邸での発言や答弁の失敗を連日のように報道した。『報道ステーション』などの看板報道番組では、政治家の資質や言葉の発信力について連日熱い議論が交わされ、視聴者の記憶に深く刻み込まれた。
一方で、後に放映された『NHKスペシャル』をはじめとする質の高いニュース・ドキュメンタリー番組では、表層的な発言ミスだけでなく、政治家の人間性やバックボーンに焦点を当てる試みがなされた。多忙を極める政務の中での下書き原稿の読み違いと、本人の自筆による毛筆の腕前は全く別の問題であることが、徐々に検証されていったのである。