ヒューマンエラーの余地を極限まで削ぎ落とすべく、日本の医療機器産業を牽引するオリンパスや富士フイルムをはじめとするトップメーカーは、内視鏡そのものの構造改革と周辺機器の高度化に注力している。処置具起立基部のような複雑な構造を持つ十二指腸鏡において、先端キャップをディスポーザブル(使い捨て)化する構造設計が普及し始めたのもその一例だ。
自動化の要となる内視鏡洗浄消毒器の進化も著しい。RFIDタグを用いてスコープ個体ごとの洗浄履歴や使用回数、担当者を自動記録するトレーサビリティシステムが標準化されつつある。チャンネルごとの流速・圧力をリアルタイムでモニタリングし、微小な閉塞や異常を検知してアラートを発するスマート機能が、過密な現場の安全管理を力強く下支えしている。