伊香保温泉といえば、茶褐色の「黄金の湯(こがねのゆ)」と、近年湧出した無色透明の「白銀の湯(しろがねのゆ)」の二つの源泉を持つことで知られる。しかし、この両方を館内で同時に、しかも贅沢な掛け流しで堪能できる宿は実はそう多くない。ひびき野は、その稀有な体験を日常のものとして提供してくれる。
大浴場に足を踏み入れると、まずはその広々とした造りに圧倒される。露天風呂で肌にまとわりつくような黄金の湯に身を委ね、木々の葉が擦れ合う音に耳を傾ける。次に、さらりとした肌触りの白銀の湯で身体を芯から温める。この交互浴がもたらす自律神経の調律効果は、科学的なアプローチが進む2026年のウェルネス界隈でも高く評価されている。