愛知県知多郡南知多町の内陸部に位置するこの施設は、昭和の開園以来、地域に根ざした独自の運営を貫いてきた。運営を担う株式会社南知多グリーンバレイは、巨大資本によるハイテク化の波に呑まれることなく、自然の起伏そのものをアトラクションへと昇華させている。テーマパーク・レジャー産業全体がバーチャル体験やキャラクターIPへの依存を強めるなか、土と木に触れるリアルな体験価値は逆に希少性を増した。
園内を歩くと、整然と舗装された通路のすぐ脇に斜面が迫り、鳥のさえずりと歓声が交錯する。都市型レジャー施設のような至れり尽くせりのエスコートはない。自らの足で歩き、手でロープを掴み、身体のバランスをとる。その能動的なプロセスこそが、訪問者の記憶に深く刻まれる理由となっている。