現地で「アヒ(Ahi)」と呼ばれるキハダマグロ(Yellowfin Tuna)は、ポキに最も適した魚種だ。クロマグロのような過剰な脂っぽさがなく、赤身特有の上品な酸味と引き締まった筋肉質を持つため、オイルや香味タレと合わせた際に絶妙なバランスを保つ。
王道のアヒポキ(Ahi Poke)を作る際のもう一つのポイントは、玉ねぎと海藻の扱いにある。スライスしたマウイオニオン(日本では新玉ねぎや紫玉ねぎで代用)は水にさらさず、空気に10分ほど晒して辛味を飛ばすことで甘みを引き出す。ここにトビコや細かく刻んだオゴノリ(海藻)を散らす。口に入れた瞬間の「ねっとり」「シャキシャキ」「プチプチ」という重層的なテクスチャーの対比こそが、本場のアヒポキが持つ中毒性の正体だ。