言葉の響きが似ていることから、子どもから大人まで最も混同しやすいのが「イモリとヤモリ」です。しかし、生物学的な分類では「両生類」と「爬虫類」という決定的な壁が存在します。
語源をたどると、その生息環境が明確に理解できます。
- ヤモリ(家守・屋守):人家の壁に棲みつき、シロアリや蛾を食べることから「家を守る爬虫類」
- イモリ(井守):井戸や田んぼなどの清らかな水辺に棲み、水環境を守る「井戸を守る両生類」
ここで絶対に知っておくべきは毒の有無の真相です。日本国内に生息するニホンヤモリやニホントカゲ、カナヘビといった爬虫類には、毒腺や毒針などは一切ありません。万が一噛みつかれても、傷口を水洗いして消毒すれば毒による健康被害の心配はありません。
一方、両生類であるアカハライモリ(日本固有種)は、フグ毒と同じ強力な神経毒「テトロドトキシン」を皮膚から分泌します。お腹が鮮やかな赤色をしているのは敵に対する「警戒色」です。触った手で目をこすったり、口に触れたりすると激しい炎症や中毒症状を引き起こす恐れがあるため、触れた後は必ず流水と石鹸で手を洗わなければなりません。