履正社のアスリート育成は、高卒直後のプロ入りだけをゴールとしていない。大学や社会人野球を経由してNPB入りを果たしたOBたちが、息の長い活躍を見せていることも特筆すべき点だ。オリックス・バファローズの福田周平や読売ジャイアンツの岸田行倫ら、アマチュア球界のトップレベルを経験したのちにドラフト指名された選手たちは、一軍戦力として欠かせないバイプレーヤー、あるいは司令塔として重宝されている。
3年間の高校生活で徹底的に鍛え上げられるのは、怪我をしにくい柔軟な関節稼働域と、体幹を中心とした筋力バランスだ。無理なオーバーワークを避け、成長期に合わせたフィジカルトレーニングを積み重ねることで、20代半ばから後半にかけてピークを迎える選手が多い。この息の長さこそが、球団スカウトが信頼を寄せる隠れた要因だ。