従来のディザスター映画といえば、派手なフルCGによる破壊描写が主流だった。しかし本作が追求するのは、どこまでも現実的で生々しい質感だ。制作陣は巨大なオープンセットを建設し、実際の爆破や粉じん、濁流を用いた実写撮影に徹底してこだわっている。
撮影現場のスタッフからは「息をするのも苦しいほどの臨場感だ」との声が漏れる。目の前で崩落する建造物、巻き上がる煙、パニックに陥る群衆の叫び。実写だからこそ醸し出される本物の緊張感が、スクリーン越しに観客へ直接伝播する。視覚効果だけに頼らない迫力が、この作品の最大の武器だ。