次男・三浦貴大の歩みは、兄とはまた異なる独自の異彩を放っている。順天堂大学時代はスポーツ健康科学部で学び、ライフセービング部に所属して救急救命の現場を経験するなど、元々は芸能界とは異なる世界を目指していた。しかし、大学卒業間際に意を決して役者の道へと踏み出す。
彼が所属事務所として選んだのは、小林薫やオダギリジョーら唯一無二の存在感を放つ俳優陣が名を連ねる「鈍牛倶楽部」であった。過度なアイドル的売り出しを避け、作品の質と演技の深みを最優先する同プロダクションのスタンスは、貴大自身の「役者として地に足を着けて生きていく」という強い決意のあらわれでもあった。
奇を衒わない自然体の演技、画面に漂う圧倒的なリアルさ。骨太な作品群の中で確かな存在感を示す彼のスタイルは、まさにこの事務所選びの段階から必然的に決定づけられていたと言える。