なぜここまで日本人の心が掴まれるのか。専門家は「物語の深さ」を指摘する。これまでの海外ブランドの上陸は、パッケージ化された人気商品をそのまま持ち込む形が主流だった。しかし彼のスタイルはまったく違う。
現地で長年愛されてきたスパイスの配合や調味料の仕込み技法を核にしながらも、提供手順には現代的な感性を盛り込む。素材の一部には日本の旬の食材を積極的に採用。台湾のアイデンティティを損なうことなく、受け手側の文化と対話させる手腕が群を抜いているのだ。消費者はただ味わうのではない。その背景にあるストーリーを体験している。