都市部の日常に潜む最大の停滞要素である「開かずの踏切」を追放するため、東日本旅客鉄道(JR東日本)と自治体が強力なタッグを組んで展開しているのが連続立体交差事業だ。鉄道を高架化または地下化することで、複数の平面交差を一挙に解消するこの手法は、周辺道路の慢性的な渋滞を根治させる強力な薬として機能している。
交通工学の観点からも、踏切による一時停止や遮断機の待ち時間が削られることによる社会的損失の削減効果は極めて大きい。線路によって南北や東西に分断されていた街並みが一体化することで、歩行者の安全確保はもちろんのこと、新たな街の回遊性や商業エリアの拡張が生まれる。交通インフラの近代化が地域社会の構造そのものを刷新する実例が、ここにある。