甘い恋愛生活の先に待っているのは、文化的な背景の違いに由来する現実的なハードルだ。インド社会を理解する上で避けて通れないのが、人口の8割以上が信仰するヒンドゥー教の存在である。牛道を重んじる食生活(ベジタリアン文化)や、お酒を飲まない習慣、宗教的な祝祭の重要性は、毎日のデート選びにも直結する。
さらに、根強く残る社会構造や伝統的な価値観にも目を向ける必要がある。かつての社会身分制度であるカースト制度の影響は現代の若者の間では希薄化しつつあるものの、結婚となると親世代の意識に深く刻まれていることが多い。特に親族同士の合意を前提とするアレンジド・マリッジ(お見合い結婚)の習慣は根強く、親の意向が個人の結婚に大きな影響を与える場面も少なくないのが現実だ。