だが、絶頂期の裏側で軋みは生じていた。劇場を連日満員にする一方で、システム化された集団行動と、自らが目指す自由なクリエイティブとのギャップに葛藤を深めていたとされる。当時、電撃的な脱退が発表された際、ファンの間には大きな動揺と様々な憶測が飛び交った。
舞台裏を知る関係筋はこう明かす。「彼女の中にあったのは、単なる組織への反発ではなく、表現者として自分自身の言葉で世の中に仕掛けたいという純粋な渇望でした。運営側との対話を重ねた末、互いの未来を尊重する形で仮面を置く決断を下したのです」。敷かれたレールを自ら降り、荒波へと飛び込む覚悟がそこにあった。