中村芝翫が属する屋号は「成駒屋(なりこまや)」だ。歌舞伎界屈指の歴史と格式を誇るこの家系図には、代々の名優たちが名を連ねる。父である七代目中村芝翫は人間国宝として歌舞伎の美を追及し続けた至高の女方であり、その血脈と芸の真髄は現芝翫へと脈々と受け継がれてきた。
さらに、三田寛子との間に生まれた3人の息子たち——長男の中村橋之助、次男の中村福之助、三男の中村歌之助——も、父の背中を追って同じ道を進む。兄弟揃っての襲名披露を経て、若手花形として成長を遂げる彼らの頼もしい姿は、成駒屋の未来を大きく照らしている。家庭内で彼らを温かく、時に厳しく見守る母・三田寛子の手腕も、伝統の継承において欠かせない。