情報を届ける側の足元でも、歴史的なパラダイムシフトが起きている。新聞の発行部数減少とテレビの視聴時間低下が歯止めを失うなか、既存のマスメディア産業は生き残りをかけた大転換を余儀なくされた。
日本経済新聞社はいち早くデジタルシフトを完遂し、有料会員モデルによるグローバル展開とデータジャーナリズムの強化に舵を切った。一方、公共放送としての矜持を問われる日本放送協会(NHK)は、インターネット業務の必須業務化を受け、配信プラットフォームの最適化と番組作りの刷新を進めている。とりわけ『クローズアップ現代』のように、社会の不条理を可視化し政策の綻びを徹底追及する調査報道の枠組みは、信頼性という最後の防波堤を守るための生命線となっている。