映像視聴の主戦場がNetflixやdアニメストアといった定額制動画配信サービスへ移行したことで、過去の名作が国境や世代を超えて掘り起こされている。数十年前の出演作であっても、吉野のエッジの効いた声はタイムライン上で強烈なフックとなり、新たな若い世代や海外のアニメファンを惹きつけてやまない。
アルゴリズムによって膨大なコンテンツが消費される時代だからこそ、記号化されない「生身の感情」を吹き込む声優の存在価値は跳ね上がっている。倍速視聴では決して味わえない、セリフとセリフの間のわずかな息遣いや沈黙の重みを、彼の芝居は雄弁に物語っている。