二人の接点が生まれたのは、2000年代初頭のドラマ現場だった。当時から正統派の看板女優としてスターダムを駆け上がっていた仲間由紀恵と、舞台で叩き上げた圧倒的な演技力で映画やドラマのキーマンを担っていた田中哲司。所属事務所を見ても、老舗のプロダクション尾木で王道の道を歩む仲間に対し、田中は職人気質の俳優が揃う鈍牛倶楽部に籍を置き、対照的なキャリアを歩んでいた。
初共演から数年後、再びドラマでの現場を共にしたことで、仕事仲間としての尊敬が次第に深い信頼へと変わっていく。演じることに対するストイックな姿勢、そして現場スタッフへの細やかな気配り。表層的な華やかさに流されない共通の価値観が、二人の距離を確実に縮めていった。