映画界にその名を轟かせた原点は、2006年の『デスノート』だった。弥海砂(ミサミサ)というアイコニックかつ過酷な運命を背負った少女を演じきり、日本映画界に鮮烈なインパクトを残した。だが、彼女はアイドル的人気に甘んじることはなかった。
その真価を決定づけたのが、金字塔的テレビドラマ『SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜』である。左手を三角巾で吊り、ボサボサ髪で餃子を頬張りながら驚異的な頭脳で事件を解き明かす当麻紗綾。常識破りでエキセントリックなキャラクターを、圧倒的なリアリティと愛嬌をもって体現した。本格サスペンスとコメディ、シリアスが交錯する世界観を牽引した彼女の芝居は、カメレオン俳優としての地位を不動のものにした。